早い人は、6月下旬からお中元の準備し始めます。
百貨店やスーパーなどでは、早割サービスを実施していることもあり、早くからお中元の準備をしておけば価格を抑えながら送り忘れや期間切れを防ぐことができます。
しかし、せっかく準備をしていたのに相手が入院してしまったら?
すでに入院中だったら?
「お中元って送ってもいいのかな?」
迷いますよね。
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入院中の相手に、お中元を贈ってもいいのか?
答えは、『はい』です。
相手が入院中でも、お中元を送ることはマナー違反にはなりません。
では、なぜ相手が入院中でもお中元を送ることはマナー違反にならないのでしょうか?
お中元は、日頃 “お世話になっている方々” や “仕事上で付き合いのある方々” に、感謝の気持ちなどを込めて贈り物をする という日本ならではの風習です。
古くは、お盆と結びついている習慣で、1月15日(上元)7月15日(中元)10月15日(下元)を呼び、1年の区切りとしていました。
7月15日(中元)では、ご先祖様を祀る為にお供えを持ち寄りました。
それがお中元の始まりと言われています。
時代が変わるにつれ、お互い行き来はしないものの、贈り物だけをするという習慣が残り、現在のような、いわゆる「お中元」となりました。
お中元は、決して「お祝い」ではありません。
先ほども書いた通り、お中元は日頃お世話になっている方に対して感謝の気持ちを込めて送る贈答品です。
地域によっては、ご先祖様にお供えする為に持ち寄ったり送ったりする方もいるでしょう。
このことから、普段からお中元を送っている方に対しては例年通りお中元を送ることは問題ないと言えます。
- お歳暮は一年の締めくくりのご挨拶である
- お歳暮の方が、より高価な品物が選定される場合が多い
贈る際に気をつけたいこと
相手が入院中の場合、贈り先に気をつけましょう。
ご本人は入院中で、ご家族が自宅にいらっしゃる場合は、自宅へ届ける方法や郵送する方法があります。
その際は、お中元よりも先に送付状を送っておくと親切です。
相手が入院中で、なおかつ一人暮らしの場合は、自宅へ配送しても受取人がいないので、病院に持参するか郵送する方法を選びましょう。
季節の挨拶、日頃の感謝の思い、労いやいたわりの気持ちなどと共に、以下の内容を書き添えましょう。
- 品物の内容
- なぜ品物を贈ろうと思ったか
- 品物を配送した日
- 品物が到着する日時
郵送する場合の注意点
郵便物や配送物は、入院中の相手に届けてもらうことが可能です。
その場合は、
- 病院名
- 病棟
- 階数
- 部屋号室
- 患者名
などを明確に記載し、届けたい入院中の相手が特定できるようにしましょう。
また、届けたい病院先に電話などで郵送方法の確認をすると間違いありません。
お中元の表書き
お中元の表書きは、
御中元
お中元
です。
お中元の期間を過ぎてしまったら時の送り方
立秋まで
- 暑中御見舞
- 暑中お見舞
- 暑中御伺
- 暑中お伺
立秋以降
- 残暑御見舞
- 残暑お見舞
- 残暑御伺
- 残暑お伺
相手が目上・上司だった場合の表書き
- 御中元
- お中元
立秋まで
- 暑中御伺
- 暑中お伺
立秋以降
- 残暑御伺
- 残暑お伺
相手が喪中だった場合
相手が喪中なら、四十九日を過ぎてから送るようにしましょう。
四十九日がお中元期間を過ぎているならば、表書きを先ほど書いたような暑中御見舞(暑中御伺)や残暑御見舞(残暑御伺)としてもOKです。
喪中の際は、紅白の水引と熨斗(のし)は避けましょう。
熨斗がないからといって派手な包装も避け、シンプルな包装で相手の気持ちに気遣いをしましょう。
入院中の相手に贈りたいオススメのお中元
お中元は時季の挨拶の他に、夏の暑い時期に「お身体は大丈夫ですか?ご自愛くださいね」という、気遣いや労わりの気持ちも込められています。
そしてお中元として一般的に勧められているギフト・人気のギフトは、そうめんやゼリーなど涼しげなもの、うなぎやお肉など力がつくもの、マンゴーや桃やスイカなど季節感のあるフルーツです。
しかし贈りたい相手は、病気で入院中であるということを考えなくてはなりません。
入院中、静養中の相手でも、お中元を選ぶ基準としては季節感のあるものやその方の状態に合わせたものが好ましいですね。
季節感のある食べ物
食べた瞬間、口の中に溢れる果汁は口当たりが良く、甘酸っぱさからくる唾液の分泌は食欲を沸き立たせます。
フルーツは、暑いこの時季、食べやすくおすすめです。
しかし、水場や包丁が無い病室で、皮のある果物を食べるのは難しいです。
片付けも必要になります。
また、常温保存ができない果物は、保管場所に困ります。
皮が無い果物は、果物自体、直接外気に触れているので衛生的に心配です。
そういった問題を解決できる果物を選びましょう。
例えば、季節のフルーツがたっぷり入ったゼリーもおすすめです。
タオル
夏は汗がじっとり。
病院では、空調が整っているために暑い・寒いと体温調節が難しくなります。
入浴後や汗をかいたたさっぱりと拭き上げられるタオルや、暑さ寒さでも対応できるふんわりタオルがオススメです。
シーツなどリネン類
身体をいたわったルームウェアや、パジャマなどがオススメです。
夏は洗濯をする回数も増えます。洗い替えとして数枚持っていれば不便がないでしょう。
柄や形にこだわるよりも、サッと着替えやすいそして肌馴染みのいい生地を選びましょう。
ルームウェア
シーツ同様に機能性に優れたルームウェアがおすすめです。
飲み物
熱中症予防には、水分摂取を怠れません。
また暑さや空調から夏バテになってしまう人も。
そんな時には甘酒がオススメです。
米麹から造られる甘酒は飲む点滴と呼ばれるほど栄養価が高く、日本人のエネルギー源として古くから重宝されてきました。
本来、甘酒は夏に飲むものだったということをご存知でしたか?
暑い時間には、冷たい甘酒。ちょっと塩味をきかせると甘さがより引き立ちます。
プリン
マツコの知らない世界やめざましテレビなど全国的なメディアでも多く紹介されているプリンです。
その製法や材料から、日本一高級であり、お取り寄せでしか購入することが出来ません。
賞味期限が長いので、夏の暑い時期でも日持ちの心配がいりません。
食欲が無い人にも、一口で満足してもらえる味わいのプリン。
オススメです。
◾参考文献◾
- 「贈り物美人」になるマナー術―冠婚葬祭・お中元・お歳暮 (オレンジページOTONA生活科マナー講座)
- 最新ビジュアル版 冠婚葬祭お金とマナー大辞典(主婦の友社)
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