上司や、目上の人に対してお見舞金を渡すことは、失礼と言われています。
これは、現金を渡すことで
- お金に困っている
- 自分が優位に立っている
- お見舞いの品を相手に選ばせてしまう
という理由があるからです。
入院や闘病生活にはお金がかかると、目下の人が心配をするのは小生意気で図々しい印象かも知れません。
そんな時には、御祝儀袋の表書きを「御伺」とすることでマナー違反を回避しましょう。
一般的な御祝儀袋の書き方に付いてはこちらをご覧ください。
上司や目上の人に現金を贈る場合の表書き
お見舞金を包む際、御祝儀袋の表書きは、「お見舞」とされています。
上司や目上・先輩にお見舞金を渡す場合はこの「お見舞」の部分を、以下のように書きましょう。
- お伺
- お伺い
- 御伺
- 御伺い
こうすることで、失礼なく丁寧にお見舞金を渡すことが出来ますよ。
お見舞金の代わりに現金カード
それでも、お見舞金を渡すことが懸念されるのであれば現金の代わりであるギフトカード・プリペイドカードや商品券、テレビカードを贈るといいでしょう。
特に最近のギフトカードは多種多様なラインナップ。
相手の趣味に応じて贈ると喜ばれるでしょう。
コンビニでも手軽に購入することが出来るのでオススメです。
- クオカード
- Amazon・楽天カード
- アイチュンズ・グーグルカード
など。
最近はほとんどの人が携帯電話を持っているのでテレフォンカードは必要ないかも知れませんが、高齢の方の場合はテレカでも喜ばれます。
渡す際には「一言」添えると丁寧になる
現金は、どんな場合においても困ることのないお見舞いの品です。
その反面、贈る相手によっては失礼に当たったり、相手にお見舞いの品を選ばせてしまうことに繋がります。
お見舞いの品から伝えたい大切な気持ちは、「回復を願う気持ち」です。
「何がいいか迷ってしまった」
「お見舞い品の代わりに」
と、相手への思いやりの言葉を添えることで、より丁寧に気持ちを表すことが出来ます。
熨斗をつけるなら
祝儀袋には、熨斗(のし)が付いているものと付いていないものがあります。
どちらを使用しても間違いではありませんが、付いていない祝儀袋を選ぶということがメジャーになっている傾向です。
上司や目上の方にお見舞金を贈る場合、熨斗が付いている祝儀袋を選ぶのであれば、
真・行・蝶花形の小熨斗を使用しましょう。
最近の傾向は、「気にしない」こと
以前は、上司や目上に対して現金を贈ることはタブーとされていました。
しかしお見舞いの品を選ぶという行為は、実に頭を悩ませ時間を要します。
入院や闘病にはお金を要する場面が多く、お見舞いの品には現金が喜ばれるという事実もあります。
こういった理由から、最近では上司や目上の人問わずお見舞金を渡す傾向にあります。
実際に、「お見舞い品に迷ったら現金を包みましょう」と指南しているマナー本も存在します。
時代に応じてお見舞いの品のマナーも寛容になって来ていますが、古きがあるからこそ新しきがあります。
丁寧にと考えるなら、今一度基本的なマナーを知ることも大切でしょう。
しかし、あまり気にしないことも、時代の流れですよ。
まとめ
どんな人でも、入院となればしかも長引くような闘病となるとお金が必要になります。
治療費に充てたり、必要な設備を揃えたりと、結局の所、現金をもらうことが一番嬉しいお見舞いの品でしょう。
しかし、お互いの立場関係から現金を贈ることは失礼にあたりそう・形式的にお見舞い金を贈りたい、と考える人は
- 表書きを「御伺」と書く
- 現金の代わりであるギフトカードなどにする
- お見舞金と一緒に一言添える
とすることで失礼を避けることが出来ますよ。
その他のマナーはこちらからどうぞ。
◾参考文献◾
- NHKテレビテキスト 冠婚葬祭とおつきあいのマナー(NHK出版)
- きちんと知っておきたいおつきあいのマナー新辞典(朝日新聞出版社)
- 一生使えるお作法図鑑(PHP)
- 大人のマナー 正式か略式か 違いのわかる便利帳 (知的生活研究所)
- なぜ日本人は「のし袋」を使うのか (淡交社)
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