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闘病記
妹と私は5歳歳が離れていましたがとても仲が良く、私が結婚してからも頻繁に会っていました。
妹が26歳の頃、職場の健康診断で異常が見つかりすぐに再検査を行いました。この時、異常が見つかったことを妹は私にだけ打ち明けてくれました。心配をかけるので一緒に住んでいる両親には内緒にして欲しいと言われて、私もその通りにしました。
再検査の結果、妹は悪性リンパ腫でした。
検査をした日にはすでに体調不良の自覚症状もあり、検査結果も良くなかったためそのまま入院になり、私と両親はすぐにかけつけました。
病院にかけつけた時、妹は点滴を受けていましたが、私たちに気づくと、笑顔を作ったのです。自分が一番動揺して辛いだろうに、こんな時でも私たちに心配をかけまいとしている、そう思うと私も涙を我慢して妹を励ます言葉をかけました。
その後は検査結果の説明を聞いたり、入院の手続きをしたり、放心状態の母親の代わりに忙しく動いていたので、落ち込んでいる暇はない、といった感じでした。
妹は職場を休職し、多少の疾病手当を受け取りながら治療に専念することになりました。
妹は、抗がん剤治療を受けたのですが、今までテレビでしか見たことがなかった「闘病」というものが、どんなものなのかが妹の姿を見て理解できました。
副作用は比較的少ないほうだと聞きましたが、それでも食欲がなくなり痩せていき、気力も低下し、どんどん弱気になっていく妹を見るのは本当につらかったです。
妹は、両親にはあまり弱音を吐けないようでしたが、私と二人の時はよく自分の不安な気持ちを話してくれていました。夜中にメールがくることもあり、私はそんな妹の気持ちを受け止めようと必死だったと思います。
また、大切な家族が病気になると、色々なものにすがりたくなる、というのは本当ですね。
近所の神社にお祈りに行きお守りを買ったり、癌に効く、と言われている野菜ジュースなどを調べたり、常に病気のことで頭がいっぱいでした。
それでも、家族全員で力を合わせて病気に勝てるように一生懸命な1年間でした。
予後としては、妹は副作用にも負けずに苦しい治療をやりきり、治療から1年後に退院、それから半年間自宅療養を経て、もともと所属していた職場で、今はアルバイトをしています。
病気は一応治癒できたのですが、体力の低下も著しかったですし、しばらくは通院を行い再発がないかを確認する必要があります。
また、病気をきっかけにもともと仕事を頑張りすぎて自分の健康に気を使ってなかったことを反省し、仕事はほどほど、健康第一、と考えた結果のようです。
今は食事に気を使い定期的に運動をし、食生活アドバイザーの勉強を独学でしている、と話していました。
闘病中は本当に必死で、妹に何もしてあげられなかったようにも思いますが、もしもご家族が闘病されておられる方がいたら、毎日声を聴かせてあげることが一番の励みになるのではないかな、と思っています。
毎日会えなくても電話だけでも励まされると思います。
そして看病する家族が元気なことも大切ですから、家族で協力し合いお互いのできることをする、というのも大切だと思います。
▶︎お金のこと
治療費に関しては、妹が加入していた保険で50万円ほど支給されたのと、職場から疾病お見舞金が支給されたので、保険に入り仕事をすることでこういう時に助けてもらえるのだな、と感じたものです。
幸い私の家は両親ともに元気で、父親は専門職なので定年も遅く、現役で働いていたため経済的な問題は少なかったように思います。母親が専業主婦なので妹の世話も問題なくできました。
もちろん私も戦力の一人です。
私は子どもがおらず、パート勤務を週に3回1o時~15時までしている、という状態だったので、時間は比較的あったのです。主人からも、家事よりも今は妹の支えになるように、と理解をもらえました。
うれしかったお見舞い品と理由
ゼリーなどのあっさりした食べやすいものはとても喜んでいました。
食欲が落ちてましたし、口渇もあったようなので、よく食べていました。
病院食のおかずとして用意してよかったもの
食欲が落ちていた時期に、主治医の先生の許可をいただき、野菜のポタージュスープを飲ませていたことがあります。
栄養補給もできて喜ばれました。
暇つぶしとしてやっていたこととその感想
妹はゲームなどはあまりしないので、本をよく読んでいました。
私が図書館で色々なジャンルの本を借りてきていました。
自分が選ぶ本ではないので、次はどんなのだろう、と楽しみにしていたようです。
役にたった便利グッズとその理由
寝ている時間が長いので首がいたくなっていたようで、首用の枕はとても楽になったようです。
今1番楽しみにしていること、生きていてよかったと思えるようなこと
妹がどんどん元気になり、資格を取ろうと頑張っています。
今はそれだけで本当に良かったと幸せな気持ちです。
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