忌み言葉(いみことば)とは、良くない事をイメージさせる言葉です。
日常会話では良く使う言葉でも、冠婚葬祭の場では縁起が悪いとされている表現です。
古くから言葉には「言霊」や宿ると言われ、発した言葉や書いた文字が何かしらの影響を与えると信じられて来ました。
- 不吉な言葉を発すれば忌(いま)まわしいことが
- 吉兆な言葉を発すれば良いことが
起こると言われています。
冠婚葬祭の場では、この忌み言葉に注意をしながら話をしたり手紙を書かなくてはなりません。
「気にしない」という人が増えて来た時代ですが、大人のマナーとして最低限の注意を払う必要があります。
お見舞いの際に使ってはいけない「忌み言葉」
死・苦しい・滅びる・枯れる・落ちる・壊れる・終わる・別れる
長い・長引く・悪い・繰り返す・再び・途切れる・辞める・枯れる・衰える・朽ちる・倒れる・折れる・潰れる・失う・哀れ・浅い・詰まる・悪化
重ね重ね・また・再三・くれぐれも・度々・しばしば・返す返すも・さらに・続く・またまた・追いかける
死・死去・死亡・永眠・逝去・病没・生存・存命中・ご遺族・生きている
別れる・去る・終わる・離れる・消える・破れる・割れる・短い・切る・飽きる・薄い・退く・断つ
病気とはさよならしましょうというような発言も避けたほうがいいよ
かわいそう・なんということ・とんでもないこと・よりにもよって・頑張って
不幸中の幸い・せめてもの救い・希望を捨てないで・治る・良くなる・快方に向かう・早期発見でよかった
こういった表現は、よく使われがだけど、内面ではとてもデリケートな問題なので控えたほうがいいよ。
お見舞いの際に使ってはいけない「忌み数」
言葉だけでなく、数字にも忌み嫌われるものがあります。
その数字を忌み数と呼びます。
代表的な数字としては、
4(死)・6(無)・9(苦)13(海外では不吉な数字)。
その他にも、偶数は割り切れることから、「別れる」「切れる」という意味が込められていて、お見舞いや弔辞の場所では避けられています。
中国の古くからの考え方で、森羅万象あらゆるものを様々な観点から陰と陽、この2つのカテゴリに分けた考え方です。
単数字の1・3・5・7・9の奇数は、陽・天・日・上・動・明・表といった積極的な面を表すおめでたい数字と言われて来ました。
これに反して、偶数は陽の当たらない陰な数字とされているためお祝い事には使用しません。
▷【先輩・上司・目上】お見舞いメッセージで気をつけたいマナー
まとめ
「忌み言葉」とは、縁起担ぎの表現方法で避けるべき表現です。
どんなに相手のことを思って書いたとしても、相手の気持ちに寄り添って心情に配慮することが大切です。
「これくらい大丈夫か」という気持ちが、些細な気持ちの行き違いにも繋がります。
少しでもルールを守り、自分からの手紙で元気になって欲しいですね。
◾参考文献◾
- 最新版 手紙・はがき基本文例集 (主婦の友新実用BOOKS)
- よくわかるツボ 書きにくい手紙・お詫びの手紙 (主婦の友社)
- 送られた相手が元気になる お見舞い・お悔やみ・励まし文例集(法研)