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子どもが小児腎臓がんになりました

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闘病記

▶︎経緯
保育園から電話が来て、「お子さん、血尿が出てます」と言われて、あわてて保育園へ迎えに行ったのが始まりでした。息子は3歳。それまで元気に過ごしていて、変わった症状もありませんでした。かかりつけの町医者に見せたのですが、原因不明ということで「これは入院施設のある大きな病院でしっかり検査すべきで」といわれ、その足で近くの市立病院へ。
最初は「腎炎」の診断でした。
でも、そう言いつつもお医者さんの顔は、とても険しく難しいものでした。
「念のため、レントゲンを撮らせてください」
私の頭の中は仕事との両立でいっぱいでした。腎炎でも最低1ヶ月の入院が必須。その間24時間付き添いだなんて無理…。上司にどう説明しようかと、考えていると主人が到着しました。まもなく、二人、看護師さんに呼ばれました。
その後、診察室でお医者さんがレントゲン写真を見ながら、とんでもないことを言ったのです。
「これは大変な病気かも知れません」
「腎臓の形が見る影もなく崩れています」
私は言葉を失いながら、
「それ……ガンってことですか」
「可能性は高いです。小児ガンの」
私は、息子のレントゲン写真をじっと見つめました。
片方の丸くて綺麗な腎臓の隣に、比較にならないほど崩れて散らばった腎臓、それに食らいつくように広がった黒い影。
「なんですか、これは」
「ガンってことは、転移とかもあるんじゃないですか。どうなんですか」
「この病院では設備不足で、治療ができません。明日の朝、すぐに大学病院へ行って、検査を受けて下さい」
主治医は、小児にできやすい腫瘍ですぐに検査が必要だと言う説明をしただけで、「明日の朝、すぐに大学病院に転院しましょう」ということで、病室へ帰されました。この時点で夜の10時。私は息子と泊まることにしました。
寝付けるわけもなく、真っ暗なデイルームにじっと座っていました。母に連絡し、妹に連絡し、SNSを開いて友人にも相談しました。でも誰も、「こういう病気だよ」「私もなったことあるよ」などという私の欲しい情報をくれる人はなく、ただ不安ばかりが募りました。見かねた看護師さんが来てくれて、話をしてくれましたが、やはり確たる事は言ってくれず、話を聞いて貰っただけでした。それだけだってありがたいことなのに、「今すぐに息子を良くして貰いたいのに」という気持ちばかりで、入院の初夜は私の精神状態は酷いものでした。
でもこの裏で、深夜にもかかわらず、先生は大学病院にレントゲンの画像をもって車を飛ばしてくれていました。おかげで翌朝には検査をうけることができました。最初の病院の迅速な対応はとても感謝しています。

3歳の息子の病名は、小児の腎臓ガンでした。それも、下大静脈にかなり入り込んで広がった、手術困難なものでした。
まずは抗がん剤で腫瘍を小さくして、切除、と言う方向性が示されました。
私と主人で交代しながら、半年間、子どもの元に着替えやおもちゃをもって通いました。
会社にお願いして午後、週2回、休ませてもらい、車で1時間半の距離を、通院。息子が寝た夜の8時過ぎに病院を出発して、家に着くのは9時半です。
身体的にもとても辛かったのですが、24時間点滴で髪の毛の抜け落ちた子どものことを考えると、頑張らないと、という気持ちでした。
小学生の上の兄弟は実家にお願いして、なんとか乗り切り、4ヶ月がたちました。
しかし、腫瘍は小さくなりませんでした。
小児科の主治医と、小児外科の医師から話があり、
「ぼちぼち手術をしないと、息子さんの身体に悪い影響が出る。そこで、関東でもっとも大きな国立の病院ならば、手術の成功例がある。かなり遠いが、行けますか」
試練だ、と思いました。幸い、仕事も休みやすい時期だったので、私と主人で、東京へ泊まり込み、手術を受けることにしました。
手術は10時間にわたりました。
無事に成功し、その後放射線治療等を経て、無事に退院することができました。

▶︎振り返って
周りの人の協力があって、息子は元気になりました。
最初の市立病院と、拠点となった大学病院、そして手術でお世話になった国立病院のお医者さんや看護師さん。
長期に入院する子ども達を世話してくれる保育士さん。
たくさんの積み木や出張プラネタリウムの機会を作ってくれたボランティアのかた。
理解してくれた職場の上司、同僚。
そして家族。そして、保育園の先生方、おともだち。
これほど周りに感謝したことはありません。
息子には、助けていただいた命をしっかりと使い、世の中に貢献できる立派なひとになってほしい。そういうふうに、育てていきたいと思いました。

うれしかったお見舞い品と理由

幼稚園の先生方とおともだちからのお手紙。とても励まされたし、場所を取らなかったので病室に飾って置けました

病院食のおかずとして用意してよかったもの

持ち込み不可でした

暇つぶしとしてやっていたこととその感想

めいろ、折り紙。コスパがとてもいいし脳トレにもなる。

役にたった便利グッズとその理由

特になし

今1番楽しみにしていること、生きていてよかったと思えるようなこと

感染予防の服薬が終わって主治医の許可がでたら、息子の大好物のおすしを食べにいくこと。

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