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家族で乗り越えた腎臓がん

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闘病記

夫は普通のサラリーマンで52歳、私は42歳のパート主婦、中学生と小学生の子供がいます。
夫はヘビースモーカーでしたがなかなかタバコが止められず、禁煙外来に通うほどでした。
30年以上喫煙をしてきたので、どこか悪いところがあるだろうとは薄々感じていたものの放置していたのです。

ダイエットしていないのですが、体重が減っていき、腰が痛いというようになりました。
歳だし、ヘルニアじゃない?と言ってたのですが、大きな病気が隠れていたのです。
ある日、体調が悪いと言い出し、血尿が出たというので慌てて病院に行ったところ、これは大きい病院に行ってくださいと言われ、おおごとになることも知らず色々な検査をしました。
その結果、腎癌が見つかり、大きさが大きいため、開腹手術しか方法がないということを告げられたのです。
いきなりのガン告知で私も夫もその場では真っ白になり、家に帰ってから2人で大泣きしたのを覚えています。
子供達が帰ってきたら、ガンとは告げず、入院することだけを告げました。
でも子供達を見ると頑張ろうと思うと言っていた夫。
やはり子供達の存在が闘病を後押ししてくれるものになりました。

夫は今の会社で30年働いていて、人事の仕事をしています。
会社にもすぐに状況を伝えましたが、絶対治して戻ってきてくださいという代表の言葉をもらい、安心してしばらく休ませてもらえることになりました。
入院や通院で残っている有給だけでは足りないかと思いましたが、傷病手当金が出て、給与の3分の2を受け取れるので、仕事に行けない間も
一定のお手当てをいただけるのは安心感もあったのです。
会社では1年半は休業できるということだったので、手術が成功すれば本人はなるべく早く復帰したいという意欲もありましたが、まだどうなるかわからなかったので、その期間が長いのか短いのか判断できませんでした。

最低限の保険に入ってはいますが、夫の収入に頼っているので、まだ払い終わっていないローンや教育費、万が一のことがあった時にはどうしようか不安もありました。それでも高額療養費の払い戻しがあったのと、入院の保険がおりたため、金銭的な負担はあまりなくてよかったです。

転移していても不思議ではない大きさでしたが、肺や他の箇所に転移が見つからなかったことが幸いでした。
先生からは、大きさや癒着の状態によっては切除できないことになり、その場合には抗がん剤を使用する治療に切り替えるとのことだったのです。
私も不安からインターネットで色々な治療法を調べましたが、腎癌は抗がん剤が聞かないということを知り、手術までは本当に寝られない日々が続きました。
それでも子供達には不安な顔を見せないために、ギリギリのところで頑張っていて、そのころの記憶はほとんどありません。

治療は左腎臓を全切除というものです。
手術は7時間かかる大手術でしたが、無事切除の成功し、入院から2週間で退院できました。
腎癌の場合、転移を防ぐための投薬治療などはありません。
退院後も転移の有無と腎機能が正常かどうかを調べるために定期的にチェックをしています。会社は結局2ヶ月ほど休み、復帰しました。
傷病手当金と保険もあったので、家計への負担を最小限に抑えることができたのでよかったです。

ガンを告知されると、本当に目の前が真っ暗で、全部ネガティブになってしまいます。
私は夫の辛い気持ちがよくわかったので、あえて普段通りに明るく過ごしました。
退院したら、どこに行く、何をするなど具体的に決めてホテルの予約も入れたほどです。
後から夫から、あの時前向きな気持ちにさせてくれてありがとうと言われました。
告知直後はなかなか難しいかもしれませんが、いかに明るく、前向きに考えるかでガン自体もやっつけられると思っています。
家族が入れば、苦しみもその分、分かち合い減らすことができますし、ちょっとした幸せも一緒に感じられると思いますので、一緒に乗り越えてましょう。

嬉しかったお見舞い品

テレビカードを購入していて、テレビも観ていましたが、やはり飽きてしまっていました。
友人から差し入れされた、車や野球の雑誌にはとても喜んでいたのです。
会社の女性たちからプレゼントされたいい香りのシャンプーで洗髪してあげたら、
とてもリラックスできたと言っていました。

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